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VRで不動産を内覧!360動画をつかったバーチャルリアリティの活用

不動産でのVR活用をお伝えします。360動画は新しい技術ですが、不動産分野での内見などビジネスシーンの活用が進んでいるんです。
今回の記事では、基本に触れた上で、なぜ特に不動産分野で導入が進むのかお伝えします。導入した会社での実際の効果から導入に必要な機材や方法までお伝えします。もちろん、機材の値段から、不動産情報をVRのデータにする費用までコストまでカバーしています。

1. VRの基本

1-1. そもそもVRとは?

VRという言葉は、Virtual Reality(バーチャル・リアリティ)。
日本語では仮想現実とよく言われます。

みかけは少し違うけど、目的に応じて本質的な部分が同じ環境を、あたかも現実だと思わせる体験。
その仮想体験自体のことや、それを実現する技術全般のことを指します。

VR(バーチャル・リアリティ)では目の前に3次元の空間が拡がります。実際には居ない場所、居ない時間を擬似体験できるのです。そんな不思議な感覚を実現するのが、この仮想現実の技術です。

IT領域で注目され、投資と開発が進む分野です。仮想現実と言っても、スマホに装着して使う簡易的なものから10万円近くする本格的なものまで、さまざまなデバイスがあります。

参考記事:
VR(バーチャルリアリティ)とは?〜3大必要条件と必要な機材のコスト〜
言葉の定義について詳しく知りたい方はこちら

 

1-2. VRの活用が進むビジネス分野

不動産分野のVR内見(VRの活用が進むビジネス分野)

バーチャル・リアリティでの内見

実際にはいないのにそこにいるような感覚・仮想体験が特徴です。
ビジネスでの活用は不動産や自動車、家具など販売で擬似体験をセールスの一環に取りれる動きが1つ。もう1つは、研修です。2017年6月には米国ウォルマートでも200箇所150万人を対象に、VR研修が発表されました。様々なクイズに仮想現実の体験中に答えていくようです。

今回は不動産での活用にしぼったビジネス利用のご紹介です。
売買では、お客様に建築前の高級物件を内覧してもらうことが現状は多いです。賃貸では、実際の内覧のかわりにバーチャルに部屋を確認してもらうことができます。

バーチャル、つまり仮想現実の技術で研究が進めば、家具を部屋に当てはめて生活感を感じてもらうことも出来るようになります。
物件を擬似体験して購入・賃貸を検討できる、この技術は不動産と相性が良いのです。

そのため三菱地所や住友不動産などの大手から町のお店まで、VRの利用が拡がりつつあります。
ほかにもバーチャルリアリティは自動車や観光、ウェディング、家具、研修など様々な分野で使われて始めているんです。

参考記事:
VRのビジネス活用まとめ 〜 不動産、自動車、家具、研修
不動産以外でのビジネス活用に興味がある方はこちら

 

2. 不動産分野で導入する効果と実例

不動産分野でVRを導入する効果

2-1. VR内見で業務効率化アップ

実際の物件を撮影して、バーチャルな物件情報にしておくこと。これで現地に行かなくても、その物件を体験できます。

不動産賃貸の仲介、管理、売買などにおいて物件を案内に活用されています。
VRを使えば、お客様も内見で何件も見て回らずに、不動産会社の店舗で物件を見れます。そのためお客様も物件を満足するまで確認できるので満足度は上がります。

仲介事業者も無駄な内見を減らすことで、業務の効率化になります。分かりやすい活用方法ですね。

 

2-2. 不動産管理における業務の効率化

2次元の写真だと伝わりにくい内見の情報ってありますよね?

物件が仮想現実の中に全て含まれています。

部屋内の位置関係はもちろん、撮り忘れがちな細かい部分まで。例えば「コンセントがどこにあるか」「エアコンのダクトがどう通っているか」といった情報まで。

バーチャルリアリティをつかった内見で、小さな問い合わせの数自体が大きく減ります。管理会社や仲介事業者の両方にとってブイアールを使った内見で対応工数を減らせるんです。

VRゴーグルだけでなく、スマートフォンやタブレットを使って物件を見るという使い方もあります。

内見での効果は不動産管理の事業者に特にメリットが大きいです。
リオ・ソリューションはVRサービス Spacelyを導入して、仲介事業者からの質問が半分ほどになったと言います。

 

2-3. 空室率を減らす

空室率を減らすために物件を360度VRコンテンツ化

空室率を減らすために物件を360度の素材にしている例(京都の株式会社長栄の物件)

物件の募集中でも「内見をしたくても入居者が退去前のため内見ができない」ということあります。

この問題も物件がバーチャルリアリティの情報にされていたら、いつでも内見をお客様は行えるようになります。VRで早くからお客様は物件を検討でき、退去前からお客様が決まり物件の空室期間が短くできます。

不動産オーナーと管理会社にとって、空室はいちばんの問題です。
バーチャルな内見は始まったばかりですが、物件の情報を仮想空間に蓄積していけば、空室対策の効果的なツールとなるのではないでしょうか。

 

2-4. 分かりやすい情報発信で成約率の向上

2017年5月12日の楽待不動産新聞に、株式会社日本財託のVRを活用した内見代行サービスのインタビュー記事が掲載されました。

株式会社日本財託は、遠隔地のお客様の要望に応じて物件情報を送る「内見代行サービス」を提供しています。

VRコンテンツ制作ソフトのSpacelyを導入した2017年の1月以降、同サービスを利用したお客様の成約率がおよそ6割を超えており、一方で、同サービスを利用しなかった場合の成約率は4割を切るそうです。

お客様に分かりやすいVRによる情報発信が効果を示した実例として興味深いですね。

 

2-5. プロモーション効果の向上

プロモーション用にカスタマイズ可能な折りたたみ式のコンパクトなVRグラス「カセット」

プロモーション用にカスタマイズ可能な折りたたみ式のコンパクトなVRグラス「カセット」

2016年に「SUUMO」のフリーペーパーをVR内見するキャンペーンがおこなわれました。

キャンペーンは「SUUMO新築マンション(首都圏版)」というフリーペーパーにVRゴーグルを付属して配布です。付属のゴーグルを使って「SUUMO」のアプリ内でVR内見ができる内容でした。実際の成約の効果は非公開ですが、話題性もありプロモーションとしては一定の効果があったと言われています。

話題性だけでなく、バーチャルリアリティによる売上効果も期待されています。

プロモーション用にカスタマイズ可能な折りたたみ式のコンパクトなVRグラス「カセット」

内見後にVR内見で検討するために利用されるグラス

不動産の販売は、実際に内見してすぐに購入を決める人は少ないです。分譲マンションや戸建、オフィス仲介どういった購入者も、実際に内見に来れなかった旦那さんや、ご両親、会社の上司とも相談する人が多いです。

そのため、物件の認知から購入までの時間が長くなります。また、検討が後手になると、成約率が下がる原因にもなります。

物件をVR化しておけば、簡単に内見ができます。物件購入の決断をより円滑に出来ますし、週末の内見以外でも気軽に観れるため物件との接触数が増やすことが出来ます。

このような物件に内見にきた後の持ち帰り検討の場面で活用できるという観点でプロモーション効果の向上が期待されます。株式会社東京建物や株式会社モリモトなどSpacelyを導入いただいている事業者での事例です。

現時点では仮想現実をみれるゴーグルやグラスをもっている人が少ないのが課題です。そのためプロモーションは、ゴーグルやグラスの配布込みのパッケージで行われます。

 

2-6. 集客効果のアップ

オンラインで物件のVR化したコンテンツを発信することで、主に海外の人向けに物件情報を発信できます。

リアルエステートジャパンは、オンラインで訪れた人が閲覧する時間は30%以上増加し、閲覧ページ数も60%以上増加したと公開しています。

VRコンテンツをウェブ発信ができるとウェブ集客の効果が向上します。

不動産事業者の店舗におけるVRによる集客

リアルな不動産の店舗でも、仮想現実の内見ができることで集客効果があると言われています。

とくに若い人を中心にバーチャルリアリティをつかった内見での集客効果は高いです。例えば東中野のリアルパートナーの店頭では上の写真のような形で集客を行なっています。

なお、ウェブ集客、成約率向上、業務効率化などはこちらの記事「不動産VR導入の効果ーウェブ集客、成約率向上、業務効率化」にもまとめているのでぜひ参考にしてください。

 

2-7. オーナー募集のための差別化

不動産管理会社間の競争がある中で、手数料以外のサービス内容でオーナー向けのメリットを示すことが求められています。

そのような中、新しい技術を活用した内見を活用して空室対策を行うことが、オーナーにとってのメリットになります。空室物件をVR化して募集したところ、「オーナーに喜んで頂けた」という声を不動産管理会社からよく聞くようになりました。

 

 

3. VRの導入に必要な機材とコスト

不動産事業者のVRの導入に必要な機材とコスト

3-1. 360°カメラ

360度写真を使用してVRコンテンツを作成することが一般的で、まずは360°カメラが必要になります。高画質な360°カメラの低価格化が進んだ現在、360°カメラは2〜3万円程度で購入することが可能です。利用方法にあったカメラを選ぶことが大事です。リコー社のTheta(シータ)やサムソン社のGear360(ギアー360)などが広く使われていますが、特に不動産分野ではリコーシータのカメラを利用している事業者が多いです。

参考リンク:
リコーTHETA Sの簡単で上手な撮り方〜写真編〜

 

3-2. 一脚

360°カメラは手に持って撮影することもできますが、不動産物件など、お客さんに見せることが前提となるコンテンツを作成する場合には一脚は必需品です。三脚でも自立させての撮影は可能ですが、カメラ下部に脚が大きく写り込んでしまうため、一脚を使うのがより適切です。さほど高価ではなく、アマゾンにもある、例えば、「SLIK一脚兼簡易式三脚」などシンプルなものは5000円以下の価格で購入することができます。

参考リンク:
360度撮影のために必須な一脚の選び方

 

3-3. スマホとVRゴーグル(グラス)

VRゴーグルとVRグラス
(写真)左がゴーグルと右がグラス(Spacely カセット)

店頭や営業時にVR化した不動産物件をすぐに見せるためには、10万円ほどする高価な機材ではなく、一般的なスマホとVRゴーグル(グラス)のセットが一般的です。スマホは数万円、VRゴーグル(グラス)も一つあたり数千円です。ただ、ゴーグルやグラスには様々な種類があります。無理にVRをお客様にすすめるものでは無いですが、女性の方やメガネをかけている方など一般的にVRゴーグルを嫌う傾向があるので、そういったことにも対応したゴーグルやグラスを選ぶことは重要になります。

参考リンク:
VRを営業や店頭で利用するための折りたたみ式VRグラスの選び方

 

4. VRコンテンツ制作のためのツールの特徴と費用感まとめ

不動産業務に使えるVRコンテンツ制作ソフトの比較表
様々なツールがあるので、全ては網羅できませんが、不動産事業者からよく聞く代表的なツールを比較して紹介します。より詳しく知りたい方は、不動産業務に使えるVRコンテンツ制作ソフトの徹底比較の記事も参考にしてください。公開されている情報を元に、簡単に以下にまとめます。

4-1. Spacely(スペースリー、旧3D Stylee)

特徴は、制作編集がかんたんであることと、VRコンテンツが高品質で機能面でも多くを備えたサービスです。費用感としては、月額3980円からとなっています。2017年9月から店頭や営業に利用しやすいVRグラス「カセット」の提供を開始することになっています。

4-2. VR内見|Nurve

特徴は、コンテンツ制作のツールだけでなく、CREWL(クルール)という専用端末も合わせて提供していることです。費用感としては、1店舗月額18,000円からとなっています。VRコンテンツの品質や機能面では上記のものに劣りますが、専用端末など導入に必要なものがパッケージとなっています。

4-3. Theta Biz

特徴は、360度カメラリコーシータを展開するリコー社自体が展開しており、なんと言ってもその知名度と信頼度。費用感としては、月額5,000円からとなっており、PV(各シーンを見た回数)の上限が定められているプランと、PVに従量して課金されるプランがあります。機能が少ないというのはありますが、カメラメーカーが展開している点が大きな特徴です。

4-4. ZENKEI360

パノラマ写真を昔から扱う石川県の企業で、VRにも対応しています。これまでのパノラマ分野での実績が特徴で、費用感としてはスタンダードプランで月額10,000円、初期導入費用が10万円となっています。VRよりもパノラマ写真に最適化されているツールですが、機能面も優れたサービスです。

4-5. Panocloud VR

上場IT企業のGMOと名古屋のベンチャー企業アジェンシアが提供しているサービスです。費用感としては360度写真が75枚保存できるプランで月額14,000円となっています。高品質なVRコンテンツ制作、多くの機能を備えたサービスです。GMOの他のクラウドサービスとともに導入するケースも多いと予想されます。

 

4-6. その他ハイエンドなサービス

また、海外からはアメリカのMatterport社やInsideMaps社が提供するサービスがあり、日本にも進出しています。これらは撮影カメラがより高品質なものとなります。また、国内のSTYLE PORT社が提供するVR内覧システムは、レーザー測量とマッピング技術を使い、3Dのモデルルームを作り出すというもので、上記の360°カメラを使ったサービスとは仕組みが全く異なるものもあります。

参考リンク:
不動産業務に使えるVRコンテンツ制作ソフトの徹底比較

 

5. まとめ:今後の展望

不動産分野でのVRの活用は今後ますます進んでいくことが予想されますが、まだまだこれからです。新しいサービスや技術がこれからたくさん出てくる分野で、今後の動向にも注目です。

VR以外の技術と組み合わせた新しい動きも出てきています。
例えば、物件現場で家具を配置した様子を確認するようなことが期待されるAR(Augmented Reality 拡張現実)と言われる分野の技術も、VRとセットで今後活用が進むことが予想される分野です。

どこでもかんたんVRをコンセプトとしたバーチャルリアリティを制作のためのクラウドソフト「Spacely(スペースリー)」は不動産分野を中心に400社以上にサービス提供をしてきました。ちょっとした疑問や知りたいことなど、何かありましたら以下までお気軽にお問い合わせください!
info[at]spacely.co.jp

参考リンク:
VR内見のメリットや注意点と導入している不動産事業者

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