VRと空間データ活用のヒントが見つかる

VR(バーチャルリアリティ)とは?〜3大必要条件と必要な機材のコスト〜

オキュラスリフト

(2018年7月10日更新)

VRの本来の意味は、簡単に言うと

みかけや名前など表層的にはちょっと違うけど、それぞれの目的に合わせて効果や機能などの本質的な部分が合致するように作られた現実。

といったものです。VRは「仮想現実」と訳されることもありますが、本来の意味から連想される印象とは少し違うかもしれません。今回は、導入としてVRに必要な条件や実際に体験するために必要な道具、機器についてまとめます。

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1.VRに必要な3大条件とそれによる「没入感」

条件1:人間にとって自然な3次元空間

作られたCGの3次元モデルでも、360度写真のような空間全体の写真でも、一般的に空間と呼ばれるものが必要です。

条件2:リアルタイムの相互作用

作られた環境と自分との間のリアルタイム相互作用というのは、敵を撃ち落としたりする一般的なテレビゲームをイメージしたらわかりやすいと思います。ただ、テレビの場合「空間が自分の周りに広がっている」という条件1を満たさないのでVRとは言えません。

条件3:自分が目の前に広がる作られた環境と繋がっていると感じる状態

作られた環境と自分がスムーズに繋がっていると感じるには、例えば、目の前に作られた環境だけが見えるようヘッドマウントディスプレイを装着することです。自分の意思で顔を振って視点を動かしたら、その方向の景色が見える仕組みになっているので目の前の作られた環境と繋がっている、と自然に感じられます!

 

そして、これらが組み合わさることで自分があたかも違う場所で「実体験」をしているように感じる「没入感」というのが達成されます。よく、「没入感が高い」といった言い方がされますが、没入感を感じるかどうか、はVRの質を評価する上で重要な要素になります。

2.VRの体験に必要なもの

では、実際にバーチャルリアリティの体験のためには何が必要なのでしょうか。

(1)ヘッドマウントディスプレイ(HMD)

頭に装着して目の前に違う環境を映し出すための機器です。頭に装着するための部分とディスプレイが一体型のタイプと、スマホなどディスプレイがついたものを装着するタイプの2つが大きくあります。

前者には、Oculus riftHTC VivePlayStationVRなど、比較的再現性の高いVRを実現するための機器です。これらは、映し出すグラフィックの計算などをするコンピュータ自体は、HMDと繋いだ別のコンピュータによって行われます。

<レベルの高いVRを実現するためのHMDの値段>

Oculus rift(国内価格:50,000円)

HTC Vive(国内価格:84,110円)

PlayStationVR(国内価格:34,980円)

(上記価格はは2018年7月現在の情報)

そして、後者には、Googleカードボードなど段ボール製の安価なものやプラスチック製の丈夫で焦点距離の調整があるもの、そしてGear VRのようにスマホを直接端子でつなぐもう少しレベルの高いものまで様々な種類のものがあります。これらは、いわゆるスマホVRと言われ、上記のVRに比べるとVRの質自体は落ちてしまいます。ただ、値段は、1000円程度からとかなり手頃になっています。

<スマホVRに必要なHMDの値段>

Googleカードボード(国内価格:1,000円程度)

中国製プラスティックHMD(国内価格:2,000円〜8,000円程度)

Gear VR:(国内価格:14,300円)

(上記価格は2018年7月現在の情報)

(2)グラフィック処理などを行うコンピュータ

目の前に映し出すものを表示するためにグラフィック処理などを行うコンピュータが必要となります。上記のOculusなどのVRには、現時点の平均的なパソコンよりも高い計算能力が求められます。値段で言うと、安いものでも20万円程度はかかります。ただ、グラフィックボードの低価格化も進んでいるため、今後値段はどんどん下がるでしょう。

スマホVRはスマホがディスプレイになるだけでなく、コンピュータの役割も担うため、特に別のコンピュータを必要とすることはありません。ただ、スマホの能力は年々進化していると言っても、上記に比べればまだ低いものです。値段は、iPhoneやSamsung Galaxyなどの値段なので、5万円~10万円程度です。

(3)その他(モーションキャプチャなど)

上記の機器に加え、自分の状況を目の前の環境にリアルタイムに反映したり、自分が何かしらアクションを行い、作られた環境と相互作用するために、モーションキャプチャとモーションコントローラーも大事な要素です。

様々な種類がありますが、ここでは詳細は省きます。

スマホVRはモーションキャプチャなどを使っておらず、移動のためにクリックをしたりなど、簡易的なアクションができるといった程度に現在は限られています。

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3.まとめ

今回あげた3つの条件を少しでも満たしていれば、広くVRと言うことができます。何か一つが欠けているとVRとは言えないのです。

ただ、「没入感」という観点でみると高いレベルのVRから低いレベルのVRまで様々です

VRの体験のために必要なものとして、HMDとコンピュータの2つ。HMDはOculus riftのようにより高いレベルのVRと、スマホVRのような簡易的なものの2つに大別されます。今現在は、PlayStationVRは別として、前者は25~40万円程度の導入コストがかかり、後者は5~10万円程度のコストがかかります。今は手が出しづらくても技術はどんどん進化しているので将来、1家に1台なんて日も訪れるかもしれませんね!

参考リンク:
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