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VR内見のメリットや注意点と導入している不動産事業者

家にいながらVR内見

2016年のVR元年が過ぎ、2017年は不動産賃貸や販売においてVR内見を導入するところが最近は増えてきましたね。ここでは、VR内見が何かという基本に触れつつ、メリットや注意点、最近増えてきたVR内見を導入している不動事業者を紹介します。(2017年8月16日更新)

 

1. VR内見とは

1-1. そもそもVRとは?

VR(Virtual Reality/バーチャル・リアリティ)は、日本語ではよく仮想現実と表現されます。目の前に3次元の空間が拡がり、実際にはそこにいないのに、そこにいるような不思議な感覚を実現する技術や体験のことを一般に指すことが多いです。この実現方法には、色々な方法があります。スマホに装着して使う簡易的なものから、プレステVRやオキュラスなど10万円近くするデバイスを使った本格的なものまで、さまざまなVRデバイスが発売されており、特に最近は身近になってきたこともあって注目を集めています。

参考リンク:
VR(バーチャルリアリティ)とは?〜3大必要条件と必要な機材のコスト〜

1-2. VR内見の種類

このようなVRの技術を使い、物件をVRで内見することを、通称「VR内見」と言います。実際にその場に行かなくても、その場にいるような感覚で物件が内見できるようになります。VR内見をするためには、最近広がりつつある方法として、スマホと簡易的なVRゴーグルかVRグラスを用いたやり方が主流です。

実際に、店舗でVR内見を体験する場合と、店舗にいかなくても、スマホとVRゴーグルやVRグラスを既に持っている一般の人が家や様々な場所でオンラインでVR内見をする場合の二つの利用方法に大きく分かれます。

2. VR内見の3つのメリット

そろそろVRはじめませんか 第4回 – 不動産VR導入の効果

VR自体を不動産に導入することでのメリットは色々とありますが、ここでは「VR内見」自体にフォーカスして3つのメリットをお伝えします。VR内見の店舗利用も、オンラインでの利用でも、同じような効果がありますし、不動産の賃貸や販売などどちらにおいても同じです。主に、お客様に対する「物件案内」において活躍するものと理解すると良いでしょう。

参考リンク:
そろそろVRはじめませんか 第4回 – 不動産VR導入の効果

2-1. 内見数を減らして事業者の業務効率化アップ

物件の内見は事業者にとってもお客様にとってもたくさんの時間が取られます。気になる物件を事前にVR内見して、絞り込むことが可能なので、結果として、内見する物件数が減ることとなります。接客時には会話でのやり取りも含めてこのような絞り込みが行われ、オンラインでは事前にお客様が自分で判断して絞り込むこととなり、オンラインでは結果として問い合わせに対する成約率が上がることとなります。

2-2. 空室率を減らして物件の回転率をアップ

新しく空く物件に、まだ入居者が住んでいて、内見ができないという事はよくあるかと思います。物件をVR化しておけば、入居者がまだいる数ヶ月間の間にもお客様がVR内見によって十分な検討ができるので、結果として、物件が決まるまでが短くなり、空室率が減理、物件の回転率を上げることができます。

2-3. お客様の満足度アップ

お客様にとっても内見を絞り込むことで手間が減るので嬉しいですね。また、写真だけだと分からない広さの感覚や雰囲気、コンセントの位置など含めた細かい点もよく伝わり、よりたくさんの情報を求めるようになっている中、お客様にとってVR内見は嬉しいものになります。

また、内見を絞り込む過程でよりお客様にとっても納得感がありますし、実際に内見に行ってみて、「全然思っていたのと違う」というがっかりが減ることになり、結果として満足度が上がることとなります。

特に、オンラインでVR内見ができると、来店した方にVRゴーグルやVRグラスなどを提供することで、来店後の検討がしっかりできます。また、仕事で空き物件の内見にすぐ行けなくて決められない、という時には、オンラインでVR内見ができるようにサイトを伝えれば、お客様は決断がしやすくなります。

現時点ではVRゴーグルの準備やVRグラスなどの提供が必要な場合も多いので、まずは賃貸よりもお客様あたりによりプロモーション費用をかけることができる不動産物件の販売での利用により向いているかもしれません。

3. VR内見の3つの注意点

VR酔いなどVR内見における注意点
今後の技術の進展やVR内見の利用が進化することで軽減されていく可能性は高いですが、現時点では以下のような点への注意が必要です。

3-1. 伝えられることには限りがある

まだまだ内見がゼロになるという事は現実的ではないでしょう。手触り感とか、温もりやちょっとした雰囲気は、実際に内見しないと感じることが難しい部分もあります。また、安心感という意味でも決める物件は実際に内見したい、というお客様も多いです。

VRで分かることはVRに任せて、実際の現場でしか分からないことは現場で見て、感じてもらうというのが大事です。お客様の意思決定を効率的にアシストするツールとしてVR内見を上手に活用する、という姿勢が重要です。

3-2. VR酔いなど不快に感じる人への対応

VR内見は押し付けるものではありません。個人差はありますが、VR酔いという、VR内見をすると車酔いのような悪い気分を味わってしまう方もいます。これまでの経験上、特に年配の方に多いように思います。また、女性の方は、VRゴーグルをつけることを衛生面やお化粧が崩れることを気にして嫌がる方もいます。

無理にVRを勧めるのではなく、360度物件全体が見渡せるコンテンツをタブレットやPCで見ていただくようなことが適した場面もありますので、お客様に合わせての接客という原則でVR内見を活用することが重要になります。

参考リンク:
VR酔い!対策と治し方をVR会社が徹底解説

3-3. 撮影含めた導入のコスト

不動産分野でVRの導入がすすむ理由と具体的な導入方法
メリットもありますが、導入にあたり、VRコンテンツを制作するための撮影などの手間がかかります。また、写真と同様、撮影者のスキルによって綺麗に撮影ができず、本来の魅力が伝わらないことにもなりかねません。他の事業者に頼むとそれはそれでコストとなり、自分たちでVRコンテンツを制作する場合には気をつけましょう。

ただ、ちょっとしたコツで簡単に上手に撮影は可能ですし、ポイントを抑えて慣れてくれば、360度カメラでの物件撮影自体は、手間としてはワンルームや1LDKほどの広さだと10分ほどで可能です。気になる方は、以下のような記事も参考にしてください。

参考リンク:
不動産VR用360度写真をきれいに撮影するための5つのポイント

また、VRコンテンツを制作するためのソフトウェアや、360度カメラなど、導入コストもかかります。このような点も考慮して、メリットが大きくなりそうという場合には、VR内見を導入、テスト導入して検討を進める、ということになるでしょう。

4. サービス提供会社とVR内見の導入会社

4-1. サービス提供会社

VR内見をできるようにするためのサービスを提供する会社も増えてきました。弊社Spacely以外にも、ナーブ社のVR内見、リコー社のTheta 360.Biz、GMOの関連会社が運営するパノクラウドVR(Panocloud VR)、石川県のZENKEI360などあげられます。もちろんそれぞれに特徴がありますし、導入にあたってはその違いをよく理解して検討することが必要になるでしょう。

参考リンク:
VRコンテンツ制作やVR導入のツールの徹底比較

VRコンテンツ制作やVR導入のツールの徹底比較

4-2. 導入会社

実際にVR内見を導入する不動産会社が増えてきました。弊社が開発しているVRコンテンツの制作編集ソフトウェアSpacely(スペースリー)を導入いただいている事業者ですと、住友不動産東京建物モリモトミサワホーム不動産日本財託リオソリューションズなどで不動産販売や管理、不動産の仲介や賃貸まで幅広く利用されています。他にも、オフィス物件に特化しているオフィスナビ、恵比寿渋谷地区を中心に高級物件を扱うミブコーポレーション、リノベ物件を扱うgoodroom(グッドルーム)Reism(リズム)、地方では、VR内見を積極的に活用している事業者として岡山・広島・兵庫を中心に展開するケイアイホームや、京都を中心に賃貸マンションの管理や仲介を展開する長栄など様々なところで利用され始めています。街の小さな不動産での利用もあり、テスト的な導入も含めると数百社にのぼります。

また、ナーブのVR内見は東急リバブル大和エステート三菱地所サンフロンティアFan’sなどで、Theta 360.bizは、住友不動産ウチコミ、パノクラウドVRは名古屋の不動産会社ニッショーで導入されています。導入する事業者も部署によって、不動産販売なのか賃貸なのか、新築戸建てやオフィスなのかなどそれぞれの切り口で複数のサービスを利用する、テスト導入しているように見受けられます。

5. まとめ

VR内見についての理解は深まったでしょうか。まだまだこれからの分野ですが、少しずつ広がりが見えてきました。VR内見は万能では無いですし、それを不快に感じる方もいるなど注意点もありますが、特に地方など遠方から引っ越す方や海外の方に向けては十分なメリットが期待できますし、実際に海外の方への賃貸物件や投資家向けの物件などでは、VR内見だけで実際の内見をしなくても成約するケースというのも不動産事業者から聞くようになりました。

また、スマホは多くの方がすでに持っていますが、VRゴーグルやVRグラスはまだまだこれからの普及です。VRゴーグルやVRグラスがより一般に普及していくと、家でもVR内見という方達も増え、より便利なオンラインでのVR内見というのが広がっていくことになるので、今後に期待ができますね。

参考リンク:
VRで不動産を内覧!360動画をつかったバーチャルリアリティの活用

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