VRと空間データ活用のヒントが見つかる

リコーシータの写真を簡単に管理。容量無制限にアップロードできるプラグイン「File cloud upload」

突然ですが、皆さんは360度カメラで撮影した写真を、どのように管理されていますか?


ファイル数が多すぎて、管理がめんどくさい…。
スマホやパソコンに保存しても、360度で閲覧できない…。
360度動画はそもそも容量が大きすぎて、保存が難しい…。

このようなお悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか?

Spacely編集部が一押ししている360度カメラ、リコーシータVと、容量無制限・無料で使えるクラウドストレージサービス、Googleフォトを組み合わせて使えば、この悩みは瞬時に解決できるんです!

今回の記事では、リコーシータVのプラグインを使って、360度写真を自動でGoogle フォトにアップロードする方法を紹介します。シータVユーザーの方にはぜひ参考にして頂いて、管理方法の悩みを断ち切ってほしいと思います。

ちなみに、この全自動プラグインを使ってではありませんが、360度動画もGoogleフォトに保存することは可能です(詳しくは後述します)。まとめてクラウドで管理して、PCの空き容量を増やしてみてはいかがでしょうか?

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1. リコーシータのプラグインとは

リコーシータVには、スマートフォンのようにAndroidベースのOSが採用されています。
このOSにプラグインをダウンロードすることで、機能を後から付け足していくことができるようになっています。イメージとしては、ちょうどスマホにアプリをダウンロードするような感覚です。

プラグインがダウンロードできる「リコーシータ プラグインストア」がオープンしたのは、2018年7月23日です。

2018年9月12日現在、リコー純正のプラグイン4つに加えて、外部パートナーが開発したプラグイン6つが公開されています。今後もますます数が増えていくとされるプラグインを自由に組み合わせて、シータVユーザーは、自分好みの機種をつくりあげることが可能となっているのです。

今回はその中から、リコーシータ純正のFile Cloud UploadをシータVにインストールする手順を紹介します。

ちなみにFile Cloud Uploadは、シータ内にある360度写真を、自動でGoogleフォトにアップロードしてくれるプラグイン。スマホやパソコンに何十枚も画像を移し、そこからアップロードして…という手間を完全に省けるので、写真管理にたいへん便利なのです。

2. プラグインを入れるその前に

File Cloud Uploadは、リコーシータVからGoogleフォトのクラウドストレージ上に、直接画像をアップロードすることのできるプラグインです。

つまり、シータV本体を、直接インターネットに接続する必要があります

普段遣いをするぶんには、スマホとシータVをWi-Fiで接続すれば十分なので、シータVをそのままネットに繋ぐなど考えたこともない方がほとんどのはず。そもそもそんな機能あったんかいなと驚きの方もいらっしゃるかもしれませんね。

リコーシータの説明書を見てみると、

無線LANクライアントモードで無線ルーターと接続すると、スマートフォンから無線ルーターを経由して、リモート撮影や画像の確認、機能の設定ができます。

とあります。
早速設定してみましょう。


※無線LANクライアントモードを使うには、事前にシータVのファームウェアを最新版にしておく必要があります。以下の作業を行う前に、初心者必見。リコーシータのファームウェアアップデートとは。を参考に、シータVのファームウェアを最新のものにしてください。

まずは通常通りの手順でスマホとシータVを接続します。
リコーシータアプリから[設定]タブをタップ、「無線LANクライアントモード」→「アクセスポイント設定」と進みます。

アクセスポイント設定画面で、+をタップして、シータVを接続したいアクセスポイントのSSID(Wifi接続時のリストに表示されている各アクセスポイントの「名前」がSSIDです。)とWifi接続時のパスワードを入力します。

アクセスポイントが追加できたら、一つ戻って認証設定をタップします。無線LANクライアントモード中、同じアクセスポイントに接続されたスマホからカメラに接続することができるのですが、その際に必要となるパスワードを設定できます。面倒くさければ飛ばしてもOK(デフォルトのパスワードは、スマホからカメラに接続するときと同様のシリアルナンバーです)。

今回は、わかりやすく”12345678″と設定しました。これで、クライアントモードの設定は完了です。

ここまでの設定が終わると、シータV本体の無線ボタンを押した時の動作が、オン・オフの2段階から、


1. 無線ランプが無点灯:Wi-Fiオフ
2. 無線ランプが青点滅/点灯:ダイレクトモード(スマホと直接接続)
3. 無線ランプが緑点滅/点灯:クライアントモード

以上のような3段階に変更されます。

クライアントモードになると、カメラが登録された無線ルーターを検索し、自動で接続します。ランプが緑の点滅から点灯に変化したら、さきほど登録したアクセスポイントに接続が完了したということです。

この状態でスマホもアクセスポイントに接続し、[撮影]タブか[カメラ内画像]タブをタップすると、下の画像のようにパスワード入力画面が表示されます。ここで先程設定したパスワードを入力すれば設定完了です。

長くなりましたが、これでシータVとスマホは無線LAN経由で接続できるようになり、シータVから直接画像をアップロードする準備も整いました

3. プラグイン「File Cloud Upload」の導入

次はプラグインをシータVにインストールしてみましょう。このステップはとっても簡単です。

まず、プラグインのインストールには、パソコン用アプリケーションの中の「基本アプリ」が必要なので、インストールしていない方は事前にここから最新版のアプリをインストールしてください。

次に、プラグインストアの中のFile Cloud Uploadにアクセス、インストールをクリックします。すると自動でパソコン用アプリケーションが立ち上がるので、シータVをUSBケーブルで接続します。

OKをクリックしてちょっと待てば、あっという間にプラグインのインストールは完了です。

次に、シータVとGoogleフォトを連携させてみましょう。

シータVをクライアントモードにした状態でアプリを開き、下の画像のように[カメラ設定]→[プラグイン]と進みます。

今回使用する「File cloud upload」にチェックを入れて[プラグインを起動]をしてから、[プラグイン起動中]をタップすると、ブラウザが開きます。

[Googleフォト 未登録]の欄をタップすると、共有設定が始まります。

一番最初の画面で認証コードが表示されるので、これをコピーしておきましょう。次に進むと新しいタブでGoogleのページに飛ぶので、そこでコードをペーストし、支持に従ってアカウントへのアクセスを許可する作業を終えれば、連携は完了となります。

この設定は一度済ませてしまえば終わりなので、次回からは


1. シータVをクライアントモードにする
2. スマホアプリで[カメラ設定]からプラグインを起動
3. [プラグイン起動中]からブラウザを開き、アップロード開始

これだけでアップロードができてしまいます。スマホやPCに転送する手間が省けるので、かなり時間の短縮になります。

プラグイン起動中は、ランプが白く点灯します

ちなみに、一度スマホ側からアップロード操作を行ったあとは、シータVが勝手にアップロード作業を続けてくれるのでスマホをロックしてしまっても大丈夫です。本当に便利です。

ちなみに、プラグインの仕様として、シータVに保存されている写真はすべて連携先のGoogleフォトにアップロードされるものとなっています。「今日撮ったこの10枚だけをアップロードしたい」ということはできないので、注意が必要です。
もっとも、静止画のアップロードにはさほど時間はかからないので、困ることは少ないかと思います。

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4. Googleフォトにあがったら

Googleフォト上にアップロードが済んだ360度写真・動画は、PCのブラウザ、もしくはスマホのアプリから確認が可能です。

360度のものは、画像のように右上にマークがつくようになっていて、PCからでもスマホからでも指でぐりぐりと見回しての閲覧が可能。

スマホからであれば、右下のボタンからVRモードに切り替えることもできます。VRゴーグルやVRグラスさえあれば、没入感の高いVRを、自分の撮った写真や動画で体験することができますよ!

参考リンク:
VRを営業や店頭で利用するための折りたたみ式VRグラスの選び方

ちなみに、プラグインでアップロードすることはできませんが、Googleフォト上では360度動画も同様に閲覧が可能です。

なお、一度アップロードした写真は、いつでもダウンロードしてローカルに保存することができます。

無料・容量無制限のプランでアップロードしても画質が劣化することはないので、画質にこだわりのある方も安心してバックアップすることができますよ。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。

この記事を参考に、ぜひシータVとGoogleフォトの組み合わせを活用して、ファイルの転送や管理といった面倒な作業を省いてみてくださいね。

参考:
RICOH THETA V取扱説明書「無線ルーター経由でスマートフォンと接続する

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