今回はVRの不動産業務への導入に際して、必要になる機材についてまとめたいと思います。
まず、不動産物件の360度写真を撮るために360度カメラが必要になります。
不動産業界でいちばん良く使われているのはリコーシータでしょう。
ハイスペック版のリコーシータSと入門機のリコーシータSCがありますが、静止画の画質は変わらないため、不動産物件の撮影が主目的であれば2万円台前半で買えるリコーシータSCで十分な画質の撮影ができます。
参考:360度カメラ入門。リコーTheta SとSCの3つの違い。
360度カメラは手持ちで撮影すると自分が写ってしまうため、スタンドに360度カメラを設置し、スマホとカメラをwifiで接続して、アプリを使って遠隔操作します。
ただ、普通の三脚を使用すると広がっている脚の部分が目立ってしまいます。
したがって、SLIK社のロング一脚(モノポッドスタンド)という、4000円台で買える、かんたんに高さの調整もできる自立式の一脚をお勧めしています。
VRコンテンツ再生や360度カメラの操作のため、必要になります。
もちろん個人のスマホでも代用できますが、物件写真という業務用の情報を取り扱うこと、またお客様にご利用頂くことを考えると、業務用として導入する方が良いでしょう。
最新の機種を導入する必要はありませんし、wifi環境のみで使用する前提であれば、白ロムのGalaxyS6やiPhone6などの高機能なスマホが新品で3−4万円で入手できます。
いわゆる格安スマホは、性能が低くてVRコンテンツをスムーズに動かせないものもありますので、避けた方が無難です。
また、VR体験中にLINEなどの通知が出たり、スリープモードになるのを防ぐために、アプリからの通知はオフにし、スリープまでの時間も5分や10分などの長めの時間に設定しておく方がよいでしょう。
スマホVR用に装着して使うタイプのものであれば、2000円以下でも十分に良いものを買うことができます。
弊社でお勧めしているのは折りたたみ式の小型VRグラスです。
大きいゴーグルだと場所を取ってしまいますし、特に女性のお客様の中には抵抗感を感じる方もいるようです。
弊社が開発した9月発売予定の折りたたみ式VRグラス「カセット」は、コンパクトでありながら、レンズカバーと、没入感を高めるシェードが一体化したデザインで、顔に密着せず、メガネをかけている人でも快適に見ることができます。
一方で、大原則として、VRでの内見を顧客に無理に勧めるものではありません。
人によってはVRに抵抗がある場合もあります。
そのような場合は、タブレットやPCでパノラマのコンテンツとして見て頂いた方が良いでしょう。
また、VRに抵抗が少ないという方にとっても、衛生的な部分は気になるものです。
営業、接客の基本ではありますが、VRを業務に取り入れる場合は、特にお客様にお渡しするスマホなど、清潔感には気をつけましょう。
参考リンク:
不動産VRコラム「そろそろVRはじめませんか」ー全国賃貸住宅新聞の記事一覧
全国賃貸住宅新聞に掲載されたコラムに興味がある方はこちら
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最後までお読みいただいてありがとうございます。
(この記事は全国賃貸住宅新聞8月28日号掲載「そろそろVRはじめませんか」第5回の内容をベースにしています。)
不動産業界のVR活用方法については以下の記事をご覧ください。
VR不動産7選!不動産分野におけるVR活用法を事例とともにご紹介!