VRと空間データ活用のヒントが見つかる

VRの旅行・観光分野における活用事例11選!メリットは?ANAやJTBなどの事例、高齢者向けサービスも

観光分野におけるVRの活用は、コロナ禍において需要が急激に増加しています。

VRを活用することで、家にいながらも顧客に旅行や観光を疑似体験して楽しんでもらうことが可能。また、VR旅行・観光は遠方の外出が難しい高齢者も利用できるメリットもあるため、ANAやJTBなどの旅行会社も積極的に取り組んでいます。

アプリやVR動画を活用し、ゲーム感覚で旅行を疑似体験できるVRの可能性は広く、今後も市場拡大が予想されます。この記事では観光分野におけるVRの活用メリットとともに実際の活用事例をご紹介していくので、ぜひVRの導入を検討してみてください。


※スペースリーのリゾートホテル下見用のVRサンプル。VR内に画像・動画・リンクの埋め込みも可能です。

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VRを旅行・観光分野に活用するメリット3つ

メリット①VR体験で観光地の魅力を最大限にアピール

実際の観光地やツアーパッケージのPRに活用するなら、画像よりもVRの方が現地の雰囲気などをよりリアルに感じてもらうことが可能です。観光名所やおすすめスポット、ご当地グルメなどをバーチャルでリアルに疑似体験できることは、観光地として最大のアピールになります。

メリット②VRによる下見で現実とのギャップを少なく

現地のホテル内の様子や観光先へのアクセス方法などをVRで先に体験しておくことで、実際に現地に行ったときスムーズに旅行を進めることができます。現実でのギャップが減り、トラブルやストレスのない旅行を心置きなく楽しめるので、利用者の満足度をあげることができます。

メリット③VR旅行なら費用が抑えた手軽なツアーを提供可能

旅行はしたいけれど費用の問題が、という方も多く存在します。けれどVR旅行ならそういった方にも費用を抑えた手ごろな価格でツアーパッケージを提供できます。夢にまで見た海外旅行がVR旅行なら気軽にできる、ということは利用者にとっても大きな魅力です。

メリット④オンラインVR旅行なら外出しなくても自宅で旅行気分が味わえる

コロナ禍において遠方への外出はたいへん難しくなりました。また体の不自由な方や高齢の方は旅行に行きたくても、さまざまな問題があり実現が難しいことも多いのです。そういった方にもVRでならさまざまな場所の疑似旅行体験が可能。自宅でくつろぎながら安心安全に旅行気分を味わえます

【VR×旅行・観光】旅行会社などにおけるVR活用コンテンツ・サービス事例8つ

【JAL】VRを活用して「旅の試着」を提案

画像引用:JAL 

JALではVRで新しい旅との出会い方、選び方の提案を目指し、「Try on trips」をコンセプトに最新のxR技術を使ってVRの旅を試着、体験可能にしました。「JAL xR Traveler」は視覚での映像体験のみならず、音や香り、風の動きまで体感が可能で、利用者は実際に現地にいるようなリアリティある旅行気分を味わうことができます。

さらにはVR体験中の脳波を分析し、より利用者にあった旅行先や旅のスタイルを提案できます。まさにVRによって新しい旅の在り方を提供できるのです。VR旅行の試着コンテンツはハワイなどさまざなものが用意されており、今後も拡大予定です。

JAL xR Traveler
航空会社名:日本航空株式会社
本部所在地: 〒140-0002 東京都品川区東品川二丁目4番11号野村不動産天王洲ビル

【ANA】360度カメラとVRゴーグルのレンタルで、旅行に同行出来ない人も一緒に旅行気分を味わえる

画像引用:ANA

「ANA VIRTUAL TRIP 」はVRを使用して、旅行に行けない人も自宅で「擬似旅行体験」ができるサービスです。実際の旅行者に専用のスマートフォンと360度のカメラ「RICOH THETA」が貸し出され、旅行に行けないVR同行者にも専用のスマートフォンがセットになったナーブ製VR専用ゴーグル「CREWL(クルール)」を貸し出します。

旅行者がアプリと「RICOH THETA」を起動すると自動的に接続状態となり、撮影ボタンを押すと360度の静止画像を撮影できます。撮影されたデーターはVR画像データーに変換され、VR同行者に共有されます。ビデオ通話もリアルタイムで行うことができるため、VR同行者は共に旅行に行った気分を味わうことができます。

高齢である、遠出は難しいなど、さまざまな理由で旅行に行けない人もVRで同行し、旅行者とともに擬似旅行できるのが最大のメリットです。専用のカメラの操作はシンプルで扱いも難しくないのでどの世代での利用も可能です。

ANA Virtual Trip
航空会社名 :全日本空輸株式会社
本部所在地:東京都港区東新橋1−5−2 汐留シティセンター

【HIS】関東の全127店舗にVRを導入、旅マエコンテンツを充実

画像引用:HIS

HISは2018年から関東の全127店舗にVR専用ゴーグル『CREWL(クルール)』を導入し、旅行前に利用者に実際の観光地やホテルのコンテンツなどを疑似体験することを可能にしました。利用者の旅行中のギャップを埋め満足度をアップさせることが狙いで、まさに旅マエから旅行の充実を提案するのです。利用客は疑似体験することで旅行のイメージを広げることができ、オプショナルツアーの追加に繋がるなど、営業面でのメリットもあります。

「CREWL(クルール)」は固定バンドもなく、メガネをつけたまま使用でき、機器に不慣れなシニア層や若年層でも簡単に操作できるので幅広く活用が可能。ハワイやバリ、グアム、そしてクルーズ船までVRで360度見学することができます。

会社名:株式会社エイチ・アイ・エス
本社所在地:〒105-6905 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー5階

【JTB】コロナ禍で活躍、バーチャル修学旅行サービス

画像引用:JTB

コロナ禍の影響で小中高生の思い出の一環である修学旅行は次々に中止を余儀なくされました。そんな中JTBは、大切な思い出を作り、すべての子供たちを笑顔にしたいという願いのもと「バーチャル修学旅行360」を開発しました。

スマートフォンに簡易ゴーグルを装着し、学校にいながら修学旅行先の映像を360度で体験することが可能です。最新のVR技術による没入感あふれる映像とオンラインを駆使したリアルタイムでの現地との交流は実際の修学旅行と変わりません。京都や奈良、日光などの歴史ある土地で伝統文化の体験などを行えます。また通常では人が入れないような場所や角度の映像などVRならではのスペシャルな体験ができるのも子供たちには嬉しいところです。京都奈良編、日光編のほかにコンテンツはさらに拡充されていく予定です。

バーチャル修学旅行360
会社名:株式会社 JTB
本社所在地:東京都品川区東品川⼆丁⽬3番11号

【First Airline】池袋にいながら飛行機搭乗、VR観光、食事まで楽しめる

画像引用:FIRST AIRLINES

「FIRST AIRLINES」は東京池袋にいながら、海外旅行を疑似体験できる世界初のバーチャル航空施設になります。利用客はNY、パリ、ローマ、ハワイなどさまざまな現地観光やアクティビティを臨場感あるVRで体験することが可能です。機内で体験するリアルなVR映像はいやが上でも旅行気分を盛り上げ擬似旅行とは思えない満足感を与えます。機内食は一流のシェフのコース料理を味わうことができ、搭乗する機内は実際のファーストクラスで利用されていた座席を使用しています。フライト時間は約120分。

地上での空の旅は日々の生活に疲れた現代人に癒しの空間を提供します。まさにVRで、本物の航空体験を味わうことが可能なのです。VR航空体験なら価格が手頃なのも大きなメリットです。

FIRST AIRLINES
営業時間 平日:17:30〜23:00、土日祝日:12:30〜23:00 完全予約制
価格 : ファーストクラス6,580 円 ビジネスクラス5,980円
所在地:〒 171-0021 東京都豊島区西池袋3丁目31−5 パークハイムウエストビル8F
会社名: FIRST AIRLINES JAPAN

【Travel DX】家にいながらリアルタイムVRで海外旅行を擬似体験

画像引用:Travel DX

VRで旅行することを「トリップする」そしてVR旅行者のことを「VRトリッパー」と呼ぶ、株式会社Travel DXの「VRTrip」は旅行の概念を変えた限りなく実体験に近いVR旅行を提案します。360度の映像体験はもちろんのこと、フルダイブ感満載の疑似旅行体験は非日常の時間と空間を存分に味わうことができます。

「AI、AR、VR、映像配信ソリューション、ウェアラブルデバイス」を駆使してリアルな擬似旅行体験を可能にしており、またUber(タクシー)や Lime(キックスクーター)のような CtoCのマッピング・マッチング・システムを組み込むことにより、ユーザーと現地ガイドが瞬時にリアルタイムでコミニュケーションを取ることが可能に。またこのシステムは現地観光ガイドを雇うことを可能にし、世界中で雇用を創出するという付加価値を生み出しています。

VRTrip
会社名:株式会社Travel DX
所在地:〒163-6023 東京都新宿区西新宿6-8-1 オークタワー23F

30分で解説!360度カメラの選び方・撮影のポイントを1つの冊子にまとめました。資料ダウンロードは「5000事業者以上へのVR導入実績!事業者向け、360度カメラの選び方と効果的な撮影方法」よりお願いします。

 

【オリックスレンタカー】旅先での体験型観光を疑似体験

画像引用:オリックスレンタカー

オリックス自動車、アクティビティジャパン、ナーブの3社で提供を開始した「VRトラベル」は最新のVR技術を用いて旅行エリアで楽しめる体験型の観光を無料で疑似体験できるサービスです。アクティビティジャパンが進める全国のおすすめの体験観光プランをVRのクラウド上に蓄積し、オリックスレンタカーの利用客は窓口手続きの合間にVR視聴端末を利用し、現在地から訪問可能なアクティビティを360度の映像で体験します。

レンタカーの拠点という特性を生かし、利用客により地元に沿った体験型観光プランをVRでのリアリティあふれる体感で提供することで、より利用客は旅の時間を満喫することができるのです。沖縄エリアから今後は順次エリアを拡大予定です。

会社名:オリックス自動車株式会社
所在地:東京都港区芝3丁目22-8(本社)

【東京トラベルパートナーズ】介護施設の高齢者向けVR旅行サービス

画像引用:トラベルボイス

旅行に行きたいという思いは、介護施設の高齢者であろうと同じです。東京トラベルパートナーズの「旅介(たびすけ)」はそんな高齢者の想いを叶えます。「全ての人が気軽に旅行、外出に行ける社会」を目指し、バーチャル旅行などのサービスを展開しています。入居者が出られないなら「旅行の方を施設に連れてくればいい」という逆転の発想をし、外出の難しい施設入居者や利用者にオンラインやVRを駆使して疑似体験旅行を可能にしたのです。

スキューバーダイビング体験ではVRでリアルな水中映像を見ながら車椅子を揺らし、水中の浮遊感を味わうなどの工夫を凝らし、高齢者でもアクティブに楽しむことを目指しています。

旅介
所在地:〒151-0053 東京都渋谷区代々木3丁目22番7号  新宿文化クイントビル14階
会社名:東京トラベルパートナーズ株式会社

【VR観光コンソーシアム】京都、東京など日本国内各地をVRで楽しめるポータルサイト

画像引用;TOWNWARP

VR観光コンソーシアムが行っている『TOWNWARP』は日本全国を360度で体感することのできるVR観光、地域情報のポータルサイトです。北海道をはじめとする日本各地のあらゆる人気の観光スポットをVRで擬似旅行体験することが可能です。コンテンツはレジャーからグルメ、文化、自然、地域の生活、宿泊施設まで多義に渡り、地域の人々との触れ合いもできます。

オススメで上がっているVR動画では観光スポットを360度で楽しむことができ高い満足感を得られます。それぞれの観光地の発信者は世界や全国からの擬似旅行者に対して、VRを最大限に活用した地域の魅力を存分にアピールすることが可能。VR旅行によって日本全国各地の人々をつなぎます。

VR旅行ポータルサイト:TOWNWARP
運営:VR観光コンソーシアム

【北海道美唄市】VR観光アプリを自治体がプロデュース

画像引用:美唄市観光体験

北海道美唄市は地方自治体として国内初の、VRアプリ「VR観光体験 ~北海道美唄市~」を開発しました。このアプリの最大の特徴は、スマートフォンの傾きを検知するシステムで、本体を持ったまま上下左右に傾けると画面もその方向に動くことです。これによってまるで実際にその場にいるかのような体感が可能になり、自分が現実に美唄市の名所に立っているかのようなリアルさを感じることができます。

スマートフォンを市販のVRゴーグルに入れて使用する方法とスマートフォン単体で使用する方法があり、VRゴーグルではよりリアルな体験をすることが可能です。美唄市はこのアプリで実際に観光価値を高め、観光客の増加に大いに貢献しました。バージョンアップ版では英語・タイ語・中国語(簡体字・繁体字)を含めた5言語に対応しています。

美唄市観光体験
主催:北海道美唄市

【VR×旅行・観光】さらに最先端!5Gを導入したVR活用事例

【JR東日本】次世代通信「5G」でリアルタイムVR旅行

画像引用:KDDI

次世代の通信規格「5G」はその高速性、大容量によりデジタルの遅延を大幅に低下しより快適なリアルタイムコミニュケーションを可能にすると言われています。また多接続による多面的な体験も可能です。KDDIとJR東日本はこの次世代通信「5G」を使って上野駅にいながら宮城県南三陸に観光に行ける──そんな体験を楽しむイベントを実現しました。

上野駅構内でVRゴーグルを装着し、南三陸から配信される360度の映像を見ながら、観光気分を味わいます。南三陸の商店街の人とリアルタイムでコミニュケーションも可能で商品の買い物までできます。今までの「4G」の通信環境ではタイムラグが生じたり、画面がフリーズするなどの不具合が起きることもありましたが、「5G」ではそれらをクリアし、まさにリアルとしかいえない疑似旅行体験を楽しめるのです。今後は「5G」とVRを組み合わせた観光事業例はますます増えることことが予想されます。

会社名:東日本旅客鉄道株式会社
所在地:東京都渋谷区代々木二丁目2番2号

【VR×旅行・観光】まとめ

VRで擬似旅行をリアルに体験したり、出発前の旅行へのイメージを広げたり、そのアプローチはさまざまでしたが、旅行を楽しみたい人へのサービスとしてどちらも非常に有益であることは間違いありません。観光分野では今後もVRを活用した取り組みが進むことでしょう。

旅行・観光分野におけるVRの活用はこちらもチェック
▶︎【VR活用例!】北海道&九州! VRを使った最新の観光案内をご紹介します!

スペースリーの旅行・観光分野VR活用事例

ちなみに、スペースリーでも既に「VRによるリアル旅行の意思決定支援」サービスを提供しています。
以下に取り組み事例を載せているので、チェックしてみて下さい。

 

・モルディブのリゾート下見用VRコンテンツ


※当社の下見用の観光VRサンプル。VR内に画像・動画・リンクの埋め込みも可能です。

海外旅行専門店のエス・ティー・ワールド社の渋谷、新宿、横浜の店頭で、モルディブのリゾート10ヶ所の下見用となる観光VRコンテンツを展開しています。
このサービスによって、モルディブ旅行を検討する際に、事前にリゾートの比較や雰囲気を実感することが可能になります。モルディブには120以上のリゾート地があり、その場所によって雰囲気や特徴は大きく異なります。VRを活用して特徴を分かりやすく伝えることでお客様は意思決定がしやすく、旅行前のワクワク感をより感じていただけるようになります。

 

・新潟県妙高市 海外プロモーション用VRコンテンツ

2017年に豪州メルボルンで開催されたスノートラベルエキスポで、新潟県妙高市の海外プロモーション用展示に向けて、360°VRコンテンツを展開しました。スノーモービルで妙高市の雪山を駆け抜けながら、妙高市の魅力を伝えるコンテンツで、雪山旅行を疑似体験できます。

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