VRと空間データ活用のヒントが見つかる

VR企画展示『Photo VR』を振り返る① ー 女性向けファッションビルでのVRイベント

去る1月24日から29日までの6日間、NEWoMan新宿の1階で、企画展『Photo VR』を開催しました。
VRデモは多く開催されている一方、VRデバイスを使ってアート作品を展示するという企画はそう多くはありません。
今回の記事では、『Photo VR』の概要と、VRのイベントに来場されたお客さんの反応をまとめてみます。


※スペースリーの展示場VRのサンプル。VR内に商品ページのリンクはもちろん、画像・動画・商品説明の埋め込みも可能です。

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1. イベント概要

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『Photo VR』は、Spacelyの運営元である株式会社エフマイナーが企画し、NEWoMan新宿1階、ブルーボトルコーヒーの向かいにあるNEWoMan labというスペースを使って展示を行いました。

スマホを入れたVRゴーグルを3〜4台テーブルの上に配置し、お客さんは自由にそれを手に取って覗けるようにしました。ゴーグルを覗くとメインのコンテンツである360度写真を観ることができます。

今回展示した写真を撮って頂いたのは、ベテランの写真家でいらっしゃる沢渡朔さんと野村佐紀子さんのお二人です。
沢渡さんと野村さんは、NEWoMan新宿での別企画『NEWoMan Art wall』に、『Photo VR』と同時期に出展されており、本企画はそちらの展示と連動していた企画でもありました。また、沢渡さんは過去にスペースリーが運営していた代官山のギャラリーで個展を開催されたこともあります。お二人は考え方や作品の相性もよく、今回この企画についても一緒に展示するという方向で快諾して頂きました。

2. 作品について

沢渡さんの作品は5点、野村さんの作品は10点の合計15点を展示しました。
作品の写真はすべて、代表的な360度カメラである、リコーシータSを用いて撮影されたものです。360度写真のVRの特性を沢渡さん、野村さんがそれぞれ解釈し、VRを表現にどのように利用できるかを考えた上で、撮り下ろしで制作した作品になります。

今回の展示では、Spacelyというクラウドソフトウェアを使いました。360度写真をウェブにアップロードするだけで、誰のスマホでもブラウザ上でVRコンテンツとして楽しむことができるようになるシステムです。

 

3. どんな人が来場していたか

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今回のイベントに来場したお客さんの属性をざっくりと分けると、3パターンあったように思います。

NEWoManの買い物客

まず最初に、一番多かったのはNEWoManでショッピング中の人がこの企画を目にして来場したパターン。
会場の真向かいに、常に多くの人で賑わうブルーボトルコーヒーがあったことから、こちらから流れてくる人も多かったように思います。このタイプのお客さんは、コンテンツをしっかり体験しようというよりは、話題のVRを試してみようという動機で来場されていたため、ゴーグルを着けている時間はとても短く、早い人は数十秒で会場を後にしていました。

VRに興味がある人

次に、VRに興味があり、あらかじめこの企画を知っていて来場されたお客さん。
VR関連のメディアのライターをしている方などにも来場して頂くことができました。VRのコンテンツとして、ゲームや動画などのエンターテインメント的なものが主流の今、アーティスティックな面を押し出したVR企画展は珍しかったようで、楽しんで頂くことができました。普段からVRコンテンツを見慣れている方から見ても今回の展示は新鮮だったようで、「芸術家は、360度カメラをこういうふうに使うんだ…」という感想も。

アートに興味がある人

そして最後に、アート方面から興味を持って来場して頂いたお客さんです。
上で述べたように、同時期にNEWoMan新宿で別企画『NEWoMan Art wall』が行われていたため、そちらから興味を持って来場して下さった方や、また沢渡さんや野村さんのファンでいらっしゃる方も多く見受けられました。このタイプのお客さんは、長い時間をかけて作品を楽しまれる方が多く、長い人では15分以上も滞在していました。高齢の方も多くいらっしゃいましたが、アートの新しい形として楽しんで頂けたようで、ほとんど全ての方から好評を頂けました。

 

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4. まとめ

このように、他のVR体験デモと異なり、『Photo VR』はふだんVR技術に興味のない方にも来場して頂くことができました。6日間での来場者は4000人を超え、たくさんの方にVRアートを体験して頂くことができて、イベントとしても大成功だったのではないかと思います。

興味深かった点は、ゴーグルの中にスマホが入っていることを説明するとびっくりされる方が非常に多かったことです。スマホVRという技術がまだまだ世の中に浸透していないことを実感させられました。
VRは、実際に体験しないと面白さがわからない、まさに「百聞は一見に如かず」な技術です。このようなギーク向けではない、より一般層を対象にしたイベントを実施することは、VR普及のために重要だと感じました。

それでは次回の記事では、VRイベントを行う場合の注意点などについてまとめたいと思います。

VR企画展示『Photo VR』を振り返る② ー VRイベント実施の際の注意事項

参考リンク:
VRの活用例や活用方法についての記事一覧
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