全国賃貸住宅新聞2019年5月6日号の記事で、宅都ホールディングスのVR活用の事例が紹介されました。
内容としては、今年の繁忙期に賃貸仲介店舗においてVR内覧を活用し、応対顧客数が昨年比で50%以上アップし、大学受験生向けの内覧会ではVR体験顧客の7割が現地内見なしで仮契約に至ったという記事でした。
この記事では、宅都HDの成功事例の背景と要因を以下の5つのポイントで考察します。
なお、本事例の詳細は【宅都HD】VR活用インタビュー接客数が昨年比50%アップ!?でも紹介しています。
繁忙期は、現地内見ができない空き予定物件が多くなります。
空き予定物件の場合、物件室内がよくわかるVR内覧があることで、顧客の決断を早められる可能性があります。
さらに、繁忙期のため早く決めないと物件がなくなってしまうという状況も、顧客の意思決定を促進することにつながるでしょう。
学生の場合は受験日や合格発表日に遠隔地から訪れている人も多いため、限られた時間内で物件を決める必要があります。
また、居住期間も2年などに限られることも現地内見なしでの申し込みにつながりやすいと考えられます。
さらに、学生などの若年層は、オンラインでの購入体験に関してネイティブと言える世代です。
不動産についてもオンラインでしっかり情報収集し、現地での内見ができなくても室内はVRやパノラマで、周辺環境はストリートビューで確認することで決断しやすいでしょう。
いくら繁忙期の状況、学生という顧客属性があったとしても、VRで内覧できる物件が限られていると成果はあげにくいでしょう。
また、パノラマ写真の蓄積があったとしても、シータm15のような画素数の低い旧式のカメラで撮影している場合は、物件が魅力的に見えない可能性があります。
パノラマ写真としてPCやタブレットで見るだけでもわかりやすく物件は伝わるでしょう。
一方で、VRを活用することで内見に近い感覚を体験できることが、顧客としても十分に検討したという納得感につながります。
また、スマホVRに比べてVR酔いも起こしにくく、快適に没入感の高いVR体験ができる機材を使用したこともプラスに働いた可能性があります。
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VRを接客に取り入れるのに、スムーズに応対ができるよう、マニュアル整備やロープレなどの事前の練習は重要です。
以上、繁忙期にVRを活用し、効果を出すためのポイントをまとめましたが、中でもコンテンツの蓄積は一朝一夕にはできません。閑散期のうちに準備を進めていくことが重要となります。
最後までお読みいただいてありがとうございます。
(この記事は全国賃貸住宅新聞5月27日号掲載「そろそろVRはじめませんか」第24回の内容をベースにしています。)
不動産業界のVR活用方法については以下の記事をご覧ください。
VR不動産7選!不動産分野におけるVR活用法を事例とともにご紹介!