VRと空間データ活用のヒントが見つかる

【AI×VR】人工知能を活用した360度VRの未来

近年様々な分野で人工知能(AI)が活用されるようになってきています。
SpacelyでもAI専門の研究開発チームを持っていますが、360度VRコンテンツの分野でデータを蓄積し、AIを活用することでどのようなことができるのでしょうか。
AIを活用した360度VRの今後について、3つのポイントから説明していきます。


※スペースリーの不動産物件のVRサンプル。画面の「Switch」のボタンを押すと、ホームステージング後の写真が表示されます。VRを使うとこういったことも可能です。具体的な不動産のVR活用事例はこちらの資料をご参照ください。
 

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(1) 360度写真の質が改善

360度画像

撮った画像のノイズを補正する、傾きを補正する、写り込んだ人物などを消して、消した後をきれいに補完するなど、360度写真の質を改善することがAIを用いてできます。

このような画像処理をAIの学習を活用して行うことは、一般の画像ではすでに様々な高度な取り組みが進んでおり、パノラマ画像に関しても応用がされており、その精度は今後高まっていくでしょう。

不動産業界でよく使われているリコーシータはここ数年で画質が大きく改善していますが、数年前の機種で撮りためたパノラマ写真の画質がいまいちというケースも多く聞かれます。
AIによって、そのような画像データの質を上げ、より効果的に活用できるようになります。

 

(2) 画像の識別

画像認識

暗く写っている写真、傾いている写真を自動で検知し修正する、人の顔や車のナンバーを識別してぼかしをかける、パノラマ画像ファイルに「キッチン」、「浴室」などの名前を自動的につけるなど、画像の内容を識別することで、業務を効率化したり、ヒューマンエラーによるミスをなくすことができます。
今後識別の精度を上げるためにAIの活用もさらに進んでいくでしょう。

 

(3) 360度写真から3次元データを作成

リコーシータなどの360度カメラでは赤外線センサーなどは付いていないため、奥行きを測ることはできませんが、複数地点の画像を組み合わせて照合することで奥行きを計算する方法があります。

AIを活用した取り組みは、Layoutnetという分野で、単体の360度画像から、床や壁、天井などを判定して3次元の部屋としてデータを作成する研究が行われています。
このデータに既知のサイズ情報を組み合わせることで、サイズも含めた空間の3次元データを作成できます。(もちろん現在では精度の問題はありますが)

このような研究開発に基づいて、例えばスペースリーのAIサイズ推定機能では、パノラマ写真データ上でサイズを推定できるようになっています。AIサイズ推定を活用することで、物件現地に行かずにパノラマ写真から大まかなクロス貼り替えの見積もりを算出する、パノラマ写真と間取り図から部屋のサイズやカーテンレールの高さを計算し、入居前にぴったりのサイズのカーテンや、家具、家電を購入することなどができるようになるでしょう。

 

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まとめ

画像の質の改善、画像の識別は360度VRに限った話ではなく、通常の2次元の画像でも適用できる話ではあります。
ただ、360度VRコンテンツは通常の写真とはフォーマットや編集方法が異なるため、AIの活用はこれからさらに進むことが見込まれます。

ハードウェアの発展と合わせて、現在蓄積しているパノラマ写真などの素材データは、AIの研究により将来はより魅力的なアセットへと変換され、効果的に活用できるようになるでしょう。

 

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最後までお読みいただいてありがとうございます。
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(この記事は全国賃貸住宅新聞3月25日号掲載「そろそろVRはじめませんか」第22回の内容をベースにしています。)

不動産業界のVR活用方法については以下の記事をご覧ください。
VR不動産7選!不動産分野におけるVR活用法を事例とともにご紹介!

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