VRと空間データ活用のヒントが見つかる

360度カメラ入門。紅葉のきれいな撮り方。

12月上旬の東京はまさに紅葉がピークとなり、街や公園の木々も赤や黄色に色づいています。
様々なシチュエーションのVR化を提案するSpacely編集部は、代々木公園にて紅葉をリコーシータSできれいにとる方法を検証しました。

30分で解説!事業者向けの360度カメラの選び方・撮影のポイントを1つの冊子にまとめました。資料ダウンロードは「5,000事業者以上へのVR導入実績!事業者向け、360度カメラの選び方と効果的な撮影方法」よりお願いします。

 

イチョウの黄色

まずは代々木公園の原宿駅よりの入口近くにあるイチョウの木で実験してみました。
設定はすべてオート、EVは0にして、Option Settingをそれぞれ、オフ、ノイズ低減、DR補正、HDR合成で比較しました。
結論としては、イチョウの黄色はオートのどの設定でもそれほど色合いが変わることなく、撮ることができました。
4枚を比較してみると、HDR合成を使った方が葉っぱのシャープさが出ていてきれいに撮れているように見えます。
DR補正や、HDR補正を使ってもイチョウの場合は、色合いが不自然にならないので、光のあたり方などに合わせて適宜DR補正やHDR合成を使うのも一つのやり方と言えるでしょう。


新しいタブで開く>

赤系の紅葉+木漏れ日

代々木公園の中に入って、落ち葉も積もり、しっかり紅葉しているゾーンの木の下で撮影したのが下のコンテンツです。
設定はオートのEV0にして、Option Settingをそれぞれ、オフ、ノイズ低減、DR補正、HDR合成で比較しました。
木陰ということに加え、イチョウの撮影時よりも曇ってきたので、全体的に少し暗くなってはいます。
比較してみると、ベストショットは色合いが自然なノイズ低減でしょうか。
DR補正、HDR合成をつかうと、赤系の紅葉は橙色がかって、若干不自然な感じの色合いになります。

木漏れ日はダイナミックレンジが広い

木漏れ日の部分はダイナミックレンジが広い(明暗の差が激しい)ため、きれいに撮ることはなかなか難しいです。
ノイズ低減は色合いは自然なものの、木漏れ日の部分は若干ぼけてしまっています。
一方でHDR合成は色合いは不自然なものの、木漏れ日部分もシャープに撮れています。
いずれにしろオートで紅葉の木漏れ日をきれいに撮影するのはなかなか難しいことがわかりました。


新しいタブで開く>

30分で解説!360度カメラの選び方・撮影のポイントを1つの冊子にまとめました。資料ダウンロードは「5000事業者以上へのVR導入実績!事業者向け、360度カメラの選び方と効果的な撮影方法」よりお願いします。

 

モミジやカエデの赤

紅葉の中でも特に美しいのがモミジやカエデの赤ですが、きれいに色を出すのはなかなか難しいものです。
代々木公園から駒場公園に場所を移動し、カエデを撮り比べてみたのが、以下のコンテンツです。


新しいタブで開く>

設定は以下のように行いました。
1. マニュアル・ISO:100・SS:1/1000・WBオート
2. マニュアル・ISO:100・SS:1/1000・WB屋外
3. オート・EV:0・Option Setting:Off
4. オート・EV:0・Option Setting:ノイズ低減
5. オート・EV:0・Option Setting:DR補正
6. オート・EV:0・Option Setting:HDR合成

マニュアルでホワイトバランスを調整

まずはマニュアルモードでの撮影に挑戦です。比較的天気がよかったためISOをいちばん低い100に設定し、シャッタースピード(SS)はいくつか撮り比べた結果、1/1000秒が空の青も含めて、最も自然に撮ることができました。ホワイトバランス(WB)の設定は一つ目はオート、2つ目は「屋外」(RICOH THETA Sのスマホアプリでは太陽のアイコン)にしました。
ホワイトバランスを屋外モードに設定すると、光が当たっている部分が白っぽくなるのが抑えられ、より自然な色合いで撮れているように見えます。

DR補正、HDR合成は赤色がやや不自然

次はオートモードでEVをゼロに設定し、Option Settingをそれぞれ、Off、ノイズ低減、DR補正、HDR合成に設定して撮り比べてみました。
実際に撮り比べた結果を見て顕著にわかるのが、DR補正、HDR合成にした場合の、赤色の不自然さです。
やはり赤というよりも橙色に近い感じの色合いで、特にHDR合成が不自然な感じに見えます。
一方、Off、ノイズ低減の方は、マニュアルのホワイトバランスオートで撮ったものと近い感じで撮れました。

まとめ

以下の通り、リコーシータSで紅葉を撮る場合のコツをまとめます。
・イチョウの黄色はどの設定でもかんたんにきれいに撮ることができる。
・木漏れ日はダイナミックレンジが広く、自然な色合いでシャープに撮るのは難しい。
・モミジやカエデの赤は、DR補正、HDR合成を入れると橙色がかって、やや不自然になる。

また、マニュアルモードに挑戦する場合は、以下がポイントになります。
・屋外で明るさが十分にとれていれば、ISOを一番低い100にし、撮り比べてベストなシャッタースピードを見つける。
・ホワイトバランスを屋外モードに設定すると、日光が当たっている紅葉も自然な色で撮ることができる。

いかがでしたでしょうか。皆さんもぜひこの季節ならではの紅葉の風景を360度写真に収めていただければと思います。

参考リンク:
360度カメラでの撮影についての記事一覧
360度カメラでの写真・動画撮影について興味がある方はこちら

SNSでフォローする