VRの活用へのヒントが見つかるメディア

HTC Viveで楽しめるVRコンテンツ紹介 – Google Earth VR

以前の記事で紹介した通り、HTC ViveはHTCとSteamの運営元であるValveが共同で開発した製品です。そのため、ほとんどのHTC Vive向けコンテンツはSteamを通じて配信されています。Steamはゲーム配信プラットフォームであるため、Viveのほとんどのコンテンツはゲームですが、ゲーム以外にも今後のVRコンテンツの未来を感じられるようなアプリが多々あります。その中でもこの記事では、去年の11月に配信が開始されたGoogle Earth VRについて紹介したいと思います。

1. Google Earthとは?

Google Earthは、Googleが2005年に配布を開始した無料のバーチャル地球儀ソフトです。現在ではPC向けのソフトだけではなく、ブラウザやスマホのアプリを通して利用することも出来ます。世界中の衛星写真を地球儀を回すように閲覧できることが特徴で、テレビ番組などでもたびたび登場するため、誰もが一度は見たことがあるかと思います。
このGoogle EarthのVR版が、2016年の11月に発表・リリースされました。それまではモニタを通して平面的に見ることのできるサービスでしたが、VR版ではプレイヤーはジオラマサイズの地球に降り立ち、空を飛んで自由に地球を旅することができます。無料でダウンロード・インストールできるので、早速試してみました。

2. Google Earth VR

Google Earth VRを起動すると、まずチュートリアルが始まります。

20170111214045_1

宇宙空間から地球を眺める視点でゲームが始まり、プレイヤーはここで基本的な操作方法を学ぶことができます。
HTC Viveのコントローラーに完全対応しているため直感的な操作が可能で、すぐに慣れることができました。行きたい場所に簡単に飛んでいって、好きな高さ・距離・角度で見下ろすことができます。ゲーム内での時刻を変更するために、太陽を手で掴んで動かすなど、VRならではの操作が可能でとても楽しいです。

デフォルトでは地表にズームできる距離が制限されており、ウルトラマンのような視点から足元にある建物を眺めることしかできません。しかし、設定から「Allow human scale」にチェックを入れることで、人間視点で建物を眺めたり歩いたりすることができるようになります。

20170111220708_1

この視点から、

20170111220751_1

ここまで近づけるようになります。

基本的に衛星写真から作られている3Dモデルなので、さすがに人間視点から見るとテクスチャの粗さが目立ちますが、VR内でどこでも好きな場所に行けるという体験は感動ものです。通常では立ち入ることの出来ない建造物の屋上に登って、街を見下ろすような体験も可能になります。
試しに、東京都庁の屋上からスクリーンショットを撮ってみました。

20170111213432_1

グラフィック面がかなり作り込まれているのが伝わったでしょうか。

Google Earth VRには、デフォルトでいくつかの世界遺産や有名な観光地がインプットされています。毎回空を飛んで移動する必要はなく、メニュー画面から都市や建造物を指定してすぐに移動することも可能です。また、お気に入りの地点を保存する機能もあります。

20170111220811_1

3. 不便だと思ったこと

ただ、このVR版Google Earthはまだまだ開発の余地を残していそうです。

例えば、Google Earth VRには、現段階ではデスクトップ版のGoogle EarthやGoogle Mapのお気に入り地点との同期機能などが実装されていません。そもそもゲーム内でGoogleアカウントへのログイン画面すら表示されないため、ゲーム内で保存した地点などは完全にゲーム用のものとなります。
同期機能が実装されれば、Map上に保存した旅行の足跡をVRで辿るようなことが可能になるかもしれません。同期機能についてのアナウンスは何もありませんが、旅行好きの筆者としてはぜひとも期待したいところです。

また、これは仕方ないことなのですが、インドなどの発展途上国を訪れても、ほとんど地面に衛星写真のテクスチャが貼り付けられているだけで立体的に見ることができません。日本に関しても、東京、名古屋、大阪など大都市とその近辺に関しては完全に立体化されていますが、少し郊外まで出るとのっぺりとしており、間近に見る楽しみはあまり感じられませんでした。

そして何より不自由に感じたのは、ゲーム内で場所の検索が出来ないことです。
あらかじめインプットされている地点に行く場合は簡単ですが、例えば「ボリビアのウユニ湖に遊びに行きたい」と思っても、検索窓のようなものに「ウユニ湖」と打ち込んで移動することはできません。空を飛んでボリビアまで行き、上から見て探す必要があります。住所を打ち込むことも同じく出来ないため、インプットされていない地点に行くのはかなり面倒です。

これらの点に関しては、開発が進めばいずれ改善されていくと思われます。今後の発展に期待しましょう。

4. まとめ

全体的に、さすがGoogle製とだけあってとても作り込まれたアプリとなっています。立体化されている街であれば、実際に道を歩くようなこともできるので、その場所に行ったのとかなり近い体験が可能です。土地勘のない場所に出かけるときや、海外旅行するとき、事前にこのアプリで感覚を掴んでおけば迷うこともなさそうです。プレイしていてただ面白いだけでなく、様々な分野で実用性のありそうなアプリです。Steamから無料で簡単にダウンロード出来るので、HTC Viveをお持ちの方には是非試して頂きたいと思います。

ちなみに、Google Earth VRは2017年1月10日現在、HTC Viveのみに対応となっています。Oculus Riftなどの他のデバイスに関しても、Googleは対応を検討しているとのコメントを出しているので今後の動向に注目です。近い将来、スマホVRでも世界中を旅する事ができるようになるかもしれませんね。

参考リンク:
VR分野のゲームとエンタメについての記事一覧
VRゲームやVRを使ったエンタメ分野に興味がある方はこちら

SNSでフォローする